不眠症
不眠症(ふみんしょう)は、夜に寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める、朝早く起きすぎてしまう、眠りが浅くて熟睡できないなど、睡眠の質に問題がある状態が続く症状です。「たかが眠れないだけ」と思われがちですが、日中の集中力や気分、生活の質に大きな影響を与えるため、適切な治療が必要です。
私たち羽尾内科医院では、不眠症の原因を丁寧に分析し、それぞれに合った対応を行っています。心身のストレス、生活習慣、内科的な病気との関連などを総合的に評価し、薬に頼りすぎない治療も視野に入れながら、無理なく改善をめざしていきます。
JR北浦和駅から徒歩10分の立地にあり、通院しやすく、女性医師のきめ細かな対応もご好評いただいております。お気軽にご相談ください。
不眠症の原因
不眠症の原因は、ひとつだけでなく、いくつかの要因が組み合わさっていることが多いです。
以下のような原因が考えられます。
心理的・精神的ストレス
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職場や家庭のストレス
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緊張や心配ごと、悩み
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うつ状態や不安障害などの心の病気
生活習慣の乱れ
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就寝・起床時間が毎日バラバラ
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寝る直前のスマホ・PCの使用
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カフェインやアルコールの摂取
身体的な病気
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更年期障害
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夜間頻尿(夜中に何度もトイレに起きる)
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高血圧・糖尿病・心不全などの慢性疾患
薬剤の影響
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一部の降圧薬やステロイド薬などが原因になることもあります。
これらの「リスク因子(=病気が起こりやすくなる要素)」を一つひとつ丁寧に見ていくことが、不眠症の本質的な治療には欠かせません。
不眠症によって引き起こされる病気
睡眠は、心と身体を回復させる重要な時間です。不眠を放っておくと、以下のような病気につながることがあります。
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うつ病や不安障害:睡眠不足が続くことで気分が落ち込みやすくなり、精神的な疾患のリスクが高まります。
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高血圧や糖尿病の悪化:慢性的な睡眠不足は、ホルモンバランスや自律神経を乱し、生活習慣病のコントロールが難しくなります。
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認知機能の低下:物忘れや集中力の低下など、日常生活に支障をきたすことも。
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免疫力の低下:風邪をひきやすくなったり、感染症にかかりやすくなったりします。
こうした病気を未然に防ぐためにも、「眠れない」という症状は早めにご相談いただきたいと思っています。
不眠症の処置や治療法
当院では、不眠症の治療にあたって以下のようなステップを大切にしています。
1. 問診・評価
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睡眠の状況(入眠時間、中途覚醒、起床時間など)
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ライフスタイル(お仕事やストレス、食事・運動習慣)
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服用中の薬の有無
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併存疾患(高血圧、糖尿病、心疾患、精神疾患など)
2. 必要に応じた検査
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血液検査での甲状腺機能や貧血チェック
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睡眠時無呼吸症候群の可能性がある場合は簡易検査のご案内も
3. 治療法の選択
非薬物療法(生活習慣・認知行動療法)
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就寝・起床時間のリズムを整える
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寝室の環境(音・光・温度など)の見直し
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寝る前の習慣を改善(スマホをやめる、ぬるめのお風呂に入る など)
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考え方のクセを変えるためのアドバイス(認知行動療法)
薬物療法
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必要に応じて、睡眠薬を少量・短期間使用
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高齢者には依存の少ない薬を選択
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抗うつ薬や抗不安薬の使用も、慎重に判断します
患者さん一人ひとりの背景を考慮し、「安心して眠れる環境づくり」を一緒に考えていきます。
不眠症についてのよくある質問
Q1. 睡眠薬を使うのが怖いのですが、大丈夫ですか?
A1. 睡眠薬には様々な種類があります。依存のリスクが少ないタイプもあり、用量や期間をきちんと管理することで、安全に使用できます。当院では、なるべく薬に頼らない方法も併用しながら治療を行っています。
Q2. 眠れないのは年のせいですか?
A2. 年齢とともに睡眠が浅くなったり、早く目が覚める傾向はありますが、眠れないことにお悩みならば、それは治療の対象です。「年だから仕方ない」と諦めずにご相談ください。
Q3. 睡眠外来に行くほどではないと思うのですが…
A3. 軽い不眠でも日中の生活に影響していれば、十分に診察対象になります。体の病気との関連もあるため、内科での相談はとても有効です。
院長より
不眠症の背景には、日々の疲れやストレス、生活の変化、身体の不調が隠れていることがあります。眠れないことは、つらいだけでなく、心や体のバランスを崩すきっかけにもなります。
私たち羽尾内科医院では、循環器内科専門医としての視点を活かしながら、全身の健康と睡眠の関係を丁寧に診ていくことを大切にしています。薬だけに頼らない方法や、生活の見直しのサポートも行っていますので、どうぞ安心してご相談ください。
